書評

『書評』考える術 人と違うことが次々ひらめくすごい思考ワザ71

 

 

新しいことを考えたい

 

と皆さんは思うでしょうか。

 

僕は思います。

 

しかし、0から1を生み出すことは大変難しいです。不可能に近いでしょう。

 

ただ、本当にゼロから考えることがあるのか?

 

新しいものはどこから生まれてくるんだろう。

 

そのヒントが満載の本です。

 

運営者は著者を「月曜から夜ふかし」という番組で知りました。

 

著者は一見すると無駄なものを生み出しているように思えますが、その創造力は凄まじいものだと思います。

 

ぜひ、著者の創造力を共有しましょう。

 

 

 

著者紹介

 

藤原 麻里菜

1993年、横浜生まれ。発明家、映像クリエイター、作家。

頭の中に浮かんだ不必要なものをなんとか作り上げる「無駄づくり」を主な活動とし、YouTubeを中心にコンテンツを広げている。

著書に「無駄なことを続けるために」がある。

 

 

 

著書概要

 

第一刷発行 2021年1月26日

255ページ

発行社 ダイアモンド社

 

 

コンセプト

 

新しいこと生み出すために

 

 

対象読者

 

思いつき方を知りたい人

 

 

 

 

言葉から生み出す

 

皆さんは、画期的なアイデアを思いつきたいと考えたことはありますか?

 

運営者は、結果的に何も浮かばずに諦めました。

 

何もないところで光を見つけることは非常に難しいことです。

 

著者は、ゼロから生み出すのは不可能であるという意見を持っています。

 

身近にあるものを組み合わせる方が手っ取り早いです。

 

その方法をいくつか紹介します。

 

 

・言葉を合体させる

 

聞き馴染みのない、違和感のある単語同士をつなげていきます。

 

パッと思い浮かんだもので構いません。

 

それに意味や役割を後から与えていくことで、意味のないものから価値のあるものに変わります。

 

 

・逆を考える

 

上下、前後など既存の使用方法の逆を考えてみる方法です。

 

既存の方法はある一定の目的を達成することに特化しています。

 

その逆を考えることで、別の目的で利用できるかもしれません。

 

 

・ダジャレから考える

 

全く関係のないものを生み出すことができます。

 

ただし、この方法は難易度が高く、言葉へ敏感になる必要があると著者は述べています。

 

 

ここに紹介した以外にも、面白い思考方法がたくさん紹介されていました。ぜひ、読んでみてください。
tanaka

 

 

 

問題の考え方

 

すでに、新しいアイデアの考え方は紹介しましたが、扱う問題はどのように思いつけば良いのでしょうか。

 

著者が紹介している問題の考え方をいくつか紹介します。

 

 

・ストレスから考える

 

ストレス社会と呼ばれる現代で、ストレスを感じない人は多いでしょう。

 

しかし、これは解決すべき問題が多いということに言い換えられないでしょうか。

 

日常の小さなストレスを感じるところに小さな問題は転がっていると著者は述べています。

 

著者の、発明品でオンライン飲み会脱出ボタンというものが紹介されています。

 

コロナ禍で急速に普及したオンライン飲み会ですが、実際に利用して、参加すると退出しづらいということを感じたそうです。

 

著者は、それがボタンひとつで脱出できたら良いなというところから考え出しました。

 

日常に潜む小さなストレスをどれだけ意識できるかが重要だと感じました。

 

 

・失敗から考える

 

失敗経験は大変恥ずかしいもので、誰もが二度と経験したくないと思います。

 

その失敗にどう対処するかによって、問題は変わってきます。

 

例えば

 

どうやったら失敗しないのか

失敗した時どう対処するか

逆に開き直り、それがさも正解のように開き直る

 

同じ失敗でもこれだけのアプローチ方法があります。

 

自分が起こした失敗は、必ず他の誰かも経験しているはずです。

 

考え方次第で、嫌なこともアイデアのタネであるということを学びました。

 

 

・マナーから考える

 

マナーというものは社会を生きていく上で必要だという共通認識があります。

 

しかしそれ必要?というものもあります。

 

そこからマナーをストレスなく、どう守れるかを考えることも一つの問題へのアプローチだとしています。

 

ここで、運営者の馬鹿馬鹿しいアイデアを聞いてください。

 

運営者は、コンビニでトイレを借りた時に、何か買わないといけないという衝動に駆られます。

 

しかし、これは非合理的な行動で、店員からすれば面倒な作業が増えるだけで、どちらも得をしないのでは?と思いました。

 

これを解決するには、あらかじめトイレを借りますという意思表示ができれば良いと考えます。

 

コンビニに入る前に、顔を青白くしていかに緊急事態かを知らせるようにします。

 

マスクや帽子から霧状の青白い液体が噴射され、緊急性を意思表示します。

 

それをトイレで顔を洗うことで、さっぱりし、店員も助けた気分になるのではないでしょうか。

 

アイデアはこういう馬鹿馬鹿しい、無駄なことだと思います。

 

スマホも最初は、いろんな機能がついた板でした。

 

そこに後から価値が見出せるかもしれません。

 

もっと楽に想像力を働かせてみましょう。

 

・似ているものを組み合わせる

 

著者は、似た性質や行動同士を組み合わせることで、ユニークで変わったアイデアが生み出せるとしています。

 

これは、この書評で紹介した方法と似ています。

 

 

 

 

こちらもぜひ読んでみてください。

 

運営者は、日常のストレスで食器を洗うことが思いつきました。

 

注目したのは洗い流すという行動です。

 

鬱陶しいことが(早く洗えよなどといった言葉)底に書かれた食器で、その文字が洗剤に反応して消える素材があれば、それを洗い流すという行動と結び付けられます。

 

乾くとまた浮き上がるような文字にしておくことで使いまわせる。

 

このアイデアはすでにありそうなものですが、、、、、
tanaka

 

 

・針を振り切る

 

日常での些細なことを針を振り切って考えることもアイデアを思いつく方法であると述べています。

 

著者は、冷蔵庫のプリンをとられることが嫌だったそうです。

 

取ろうとした時に、眉間にレーザーポインタを当て、取ると殺されるというところまで振り切ることで新しいアイデアを思いつきました。

 

プリンが殺害衝動まで飛躍しました。

 

著者の想像力には本当にびっくりさせられます。

 

ここで、運営者の小言も一つ。

 

運営者はよく自炊をするのですが、賞味期限に悩まされています。

 

たまに外食をするとその計画が狂ってしまい、あっさり黒ずんでしまいます。

 

賞味期限が切れる寸前のものがあるとします。

 

「賞味期限が切れる」を振り切ると「腐る」だと考えます。

 

賞味期限切れのものがあると、汚臭が部屋に充満する仕掛けを作ります。

 

そして、それを使用した料理をネットに掲載すると、ラッパ音がなるというのは一つの方法ではないでしょうか。

 

 

・みんなが知っていることから考える

 

みんなの共通認識となっていることはたくさんあります。

 

例えば、ハロウィンやクリスマスの行事などがあります。

 

著者は、みんなが違和感なく思っていることにアイデアが隠れていると述べています。

 

・行事に乗っかる

・行事の反対を向く

・伝統文化をアップロードする

 

プロジェクションマッピングを使った歌舞伎などが挙げられます。

 

伝統文化には、特有の価値が生まれており、それを破壊することは大きな衝撃になります。

 

著者は、茶道のあの煩わしい工程を全て台無しにして、電子ケトルで作れるようになると大きな衝撃を与えることができると自身の考えを紹介しています。

 

 

・細部を現実的に考える

 

昔話や神話には、え?なんでそうなる?といった驚きの展開が多いです。

 

著者は、そこに至る過程を考えてあげることで、面白いアイデアが思い浮かぶのではないかと述べています。

 

そこで、運営者も桃太郎を題材に考えてみました。

 

桃太郎はみんなが知っている物語ですが、鬼ヶ島に到達するまでに、RPGのようなレベルアップする過程があったのでは?と思います。

 

そうなると、どのようにレベルアップするのかが気になってきました。

 

・師匠のような人に弟子入りする

・雑魚鬼が既に蔓延っていて、それらを倒しながら進む

・もしくは金太郎のような別の昔話とつなぎ合わせることにより相乗効果が?

 

このように少し考えただけでもこれだけのアイデアが思いつきました。

 

なぜここに至ったのかという過程を考えると面白いことがわかりました。

 

 

・感情から考える

 

著者は、カップルが「別れました」と呟くと、家にあるライトが光るという装置を作ったそうです。

 

人の不幸で自分が微笑むというなんとも陰気な発想ですが、面白いと思いました。

 

これは誰に迷惑をかけるでもなく、勝手に入ってきた情報で勝手に満足しているだけです。

 

興味深い発想です。

 

運営者もお付き合いするということとは程遠いため、この発想を元に考えてみました。

 

彼氏、彼女という言葉に反応して、「良いなあ」という言葉を投稿するシステムです。

 

皮肉を込めたコメントなのですが、これにより彼氏、彼女について投稿した人は承認欲求を満たすことができます。

 

また、自分はパートナーがいないですよアピールができます。

 

「良いなあ」と呟いた人をマッチングさせるアプリを作ると、なお良いのではないでしょうか。

 

 

 

考え方を考える

 

今まで、アイデアの種を見つける方法を紹介しました。

 

ここからは、よりアイデアを思いつく方法を紹介します。

 

著者は、大喜利を参考に考えを展開しています。

 

大喜利は瞬発力が求められる競技です。

 

IPPONグランプリを見ている時、自分も考えてみたりします。

 

しかし、思いつきません。

 

芸人さんの脳はどういう思考になっているのか知りたいです。

 

ここで、ポイントとして

 

・短時間で考える

・ボーッと考える

 

この二つを紹介しています。

 

考えるほどより複雑になり、元のアイデアが遠のいていきます。

 

難しいものを考えるとき、それを頭の片隅に置いておくと、自然と解決策が浮かんできます。

 

考えすぎないことが大切だと学びました。

 

 

終わりに

 

考える術を様々な視点から語っている本を紹介しました。

 

新しいことをしたいと思っている人は多いですが、その術を知らない人も多いと思います。

 

そのヒントが盛り沢山の本でした。

 

ゼロから生み出す必要はなく、日常に潜む違和感を色々な角度から色付けしてみると面白い発想ができるかもしれません。

 

ぜひ手に取っていただきたい一冊です。

 

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